HOME >> 御誂え足袋の工程
お客様の足のサイズは基本の4ヶ所以外に左右それぞれ26項目の計測ならびにチェックを行います。このほか今までのお困りの事や用途、形、きつめゆるめの好み等細かなご要望やご注文をすべてお聞きして、そのデータを完全記録いたします。
採寸時の全てのデータを基にお客様にとって最高の足袋になるよう、ここでは特に十分な時間をかけて型紙をつくります。採寸時間や洗濯後の縮み具合い、更には布地の馴染み程度等、数字には表れにくい事まで全て考慮して作業を行います。
表地、裏地、底地ともにいずれも最上の布を使用しており、基本は丸包丁をつかい、手で裁断いたします。これは私共の店の伝統でもあります。実のところ裁断機等では絶対に出来得ない手技調整が可能だからであります。
縫う部分ごとに5種のミシンを使い分けますが、特につま先縫いは約100年前のミシンを使い、永年の経験と技術が要求される最も難しい工程となります。指先の立体的な縫製は完璧な履き心地、美しさに大変影響するところなのです。
そしてこはぜを掛ける糸は手縒り糸を手作業で縫いつけています。やや弓なりカーブとなり、ミシン掛けとは異なりより良いフィット感を生み出します。
足袋づくり最後の工程になります。
代々受け継いだ道具を使用してより履きよい足袋、そして美しい足袋になるよう一足づつ心をこめて仕上げます。